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中国で出会ったヤバい女 美人局だったのかいまだに分からない女③ 

中国で出会ったヤバい女 美人局だったのかいまだに分からない女③ 

前回の続きです

20歳の燕ちゃんと楽しく食事をしたら

高額の請求が来たところからです。

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680元と言われたので、これはぼったくりだということは

すぐにわかりました。

ぼったくり店だとわかってから、改めて店内を見渡すと

たしかに、

雑居ビルの4Fという立地条件、

店内の怪しげな暗さ、

隣が見れないようなボックス席、

奥に控えるいかつい男。

ぼったくり店の条件にばっちり入っていました。

これはまずいことになったぞと思いましたが

そのままお金を支払うのも嫌だったので

とりあえず

「こんな値段は聞いていない!払えない!」

と店員に言いました。

店員はそれを聞くと、特に反論するでもなく

すっと奥へ戻っていきました。

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そして代わりに出てきたいかつめの男。

坊主頭に鋭い目つきでやってきて

「支払いたくないってどういうことだ!」

といきなり隣に座って、僕の肩に手を回し言うのです。

正直怖かったです。

その後もその男は延々と

払わないとどうなるかわからないぞ!とか、

払わなかったら絶対に帰ることはできないぞ!

と言ってきます。

彼女はまだ隣にいるのですが、

その間、ずっと下を向いて黙っています。

僕も恐怖はもちろんですが、苛立ちも沸き上がってきて

絶対に払うもんか!という気持ちになってきました。

その後も、

「払え!」「払わない!」の問答が続きましたが

お互いに折れることがなく、

次第に疲れてきたので、

硬直状態になりました。

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そのとき、そこまでずっと黙っていた彼女が

「ちょっと待って!」

と言い、立ち上がって、いかつい男を連れて奥へ消えていきました。

独りぼっちにされた僕は

この先どうなるのか絶望的な気分になっていると

彼女だけが席に戻ってきました。

そして、

「もういいから、帰って」

と言うのです。

一瞬耳を疑った僕は、

「もういいって、お金払わなくていいってこと?」

と聞くと

「そう、ここは私が払ったからもういいわ。」

と言うのです。

ぼったくり店の関係者である彼女がなぜそんなことを言うのか

理解できませんでしたが、

続けて彼女が言うのは

「今日はとても良い出会いだったわ。

上海での良い思い出が出来て楽しかった。

中国にはこんなことわざがあるの

有缘千里来相会,无缘对面不相逢

(意味)縁があれば千里離れていようと会うことができる、縁がなければ会うこともかなわない

あなたとはまたどこかで会えると思うわ」

そう言って、僕をエレベーターまで送ってくれました。

 

薄暗い店内から出て、エレベータを降り、

南京路でいつも通りの多くの人の流れを見ると、

急に現実に戻ったような気分になりました。

ちょっと前までの状況が夢のような気分でしたね。

まさに狐につままれた気分です。

その後もしばらくは頭がボーっとして

思考力がなくなっていました。

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ぼったくり店に連れられ

脅された結果、

結局おごってもらい

また会えるわ

と言われた僕は

苛立ちと、喜びと、奇妙な気分が

同時に味わえた貴重な体験でした。

 

なぜぼったくりの女にまた会えるといわれないといけないのか。

でも、もし今後偶然道で燕ちゃんに会ったら

とりあえず一緒に行っちゃいそうです。

 

ちなみにその店の近くを1か月後に通ったとき

すでに店は無くなっていました。

 

もう10年以上前の話ですが、

いまだに強烈に記憶に残っている出来事でした。

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