aikoの事を今まで注目していなかった。もちろん歌番組などで見かけるので、有名な楽曲は知っているし、明るくて性格の良い人なんだろうなぁ。くらいの印象だった。
昨日、偶然ではあるがaikoの最新アルバム「泡のような愛だった」を通して聴いたのだが、これが良かった。不覚にもいたく感動してしまった。
aikoの歌は基本恋の歌である。過去の楽曲をあまり知らないので間違っているかもしれないが、恋愛の様子を等身大に、ストレートに描いたものが多いのは確かだと思う。
正直いうと、アルバムを聴くまではaikoの歌は、表現が直接的過ぎて、内容が陳腐な印象を持っていた。しかしこのアルバムを聴いてその印象は大きく変わった。浅かったのは自分の理解力の方で、aikoの歌の世界は、とても深く、あえて分かりやすい言葉を選び、何度聴いても色褪せない普遍性を持っているということに。
等身大の恋愛の歌を歌うといえば、西野カナが今一番支持されていると思うが、残念ながら彼女の歌を聴いても、僕は全く心に響かない。
それは、西野カナの歌は、浅瀬が沖まで広がる松名瀬海岸(三重のローカル海岸、潮干狩りで賑わう)の様な世界だが、aikoの歌は一見浅く見えるが入ってみると、驚くほど深い海の様だった(そのような海の固有名詞の例えを出せないのが悲しい)
このようにaikoが僕の個人的に好きなアーティストに、ランク外から、いきなりトップ10入りするという大きな出来事があった日だったが、知人が、その人の容姿を形容する時に使う「aiko似の子」という言葉には、過度の期待をするなということと同義語だと思って、注意していることに変わりはない。
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